スクール オブ フィッシュから抜け出す
スクール オブ フィッシュ(School of Fish)という言葉をご存じでしょうか?
アメリカでは魚や鳥などの「群れ」という意味ですが、ビジネスの世界でも同じように群れることをイメージさせます。
◇スクール オブ フィッシュは悪い事?
単独で行動するより、群れから出ないことが最も安全です。そのため、生き残るためのサバイバルと考えれば、生命にとって最良の手段でしょう。
しかし、思考力にとってはどうか?という視点だと、周りと同じ動きをしなければならないため、自分の頭で考える力が衰えやすいです。
◇群れの中の最適行動はAIにとって代わる
群れを最適に動かす事は、AIが得意な分野になるでしょう。現在も様々な研究がされています。
↓日本語字幕で見れます。
逆に、魚の群れの中から陸を目指す一匹目を生み出す事は、AIにとって最も苦手な領域です。
つまり、この一匹目こそ、クリエイティブなのです。周りと異なる動きをするためには、一つ一つの選択においても、自分の頭で考えなければなりません。
◇アメリカの産業は更なるクリエイティブへな領域へと向かう
1990年代までの大量生産大量消費社会では、大きな群れが社会を動かしていました。巨大組織に入る事が優秀とされ、TVCMに広告費をかけると大衆が消費に動き、マックマンション(アメリカドラマでよく目にする庭付きガレージ付きの郊外の一軒家)と言われる邸宅に住む事がステータスとされてました。
しかし、それから時代は大きく変わりました。今のアメリカの産業はクリエイティブ性を強く求めています。そのため教育もクリエイティブ性が強く求められます。
そして、遅れて2020年日本でも、激変する社会へ対応する能力を育てる教育へと変わります。考える教育への変化になります。
アメリカでは、「考える教育を考える」という授業があるそうです。考える教育に関する知識を教えたあと、生徒が教員の立場になって「考える教育」を考えるという授業です。
「もし自分が考える教育を教える立場なら、いったい自分は何を考えて教えるのか?」
など、思想の分野も必要な高度な教育です。
世界各国が「考える力」を重視し始めた時、通常の「考える」程度ではスクール オブ フィッシュの一部となってしまいます。
群れから出る一匹目になり続けるためにも、アメリカは最先端を走り続ける覚悟です。
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